岐阜市の画廊で個展
寓意に富む多彩な表現

ルーマニアの若手作家

1999年10月21日 岐阜新聞掲載

ルーマニアのアーティスト、ガブリエル・ブロジュボーユさん(四〇)の作品展が、岐阜市栗矢田町一のギヤラリーパスワ-ルドで開かれている。同国のシュールレアリスムを代表する作家で、寓(ぐう)意に富んだ多彩な表現を見せている。二十四日まで。ブロジュボーユさんは、黒海沿いの都市コンスタンツァ市に生まれ、美術大学を優秀な成績で卒業。在学中に国内学生絵画展第一位、卒業後は若手美術家賞(ドイツ)、芸術文化活動賞(イタリア)を受賞、国内外で高く評価されている。
作品は、油彩、版画からインスタレーションまで幅広く、現代社会の風刺と寓意にあふれた表現。チャウシェスク時代は、圧政を痛烈に風刺した作品も数多く制作したが、当時を「体制批判のためではなく、自分の感性とイメージが時代をとらえたもの」と振り返る。展示は、向き合ったまま口を縛られ結ばれた二匹の犬、天空から落ちてくる物体を描き「落ちてくるのは何」と間いかけるような七つの絵、逆方向につながった人の足など約四十点。「蓄積されたイメージと想像力こそが私の創造の原点。表現手段にはこだわりたくない」と語り、「〃ヒロシマ〃にルーマニアの歴史と重なるものを感じる」ともいう。今回の来日を機に広島を訪ね、新しい作品制作を目指している。

"ヒロシマ"をテーマにした作品も手がけたいと語るブロジュボーユさん = 岐阜市栗矢田町のパスワールド


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